アルデンテな日日

毎日毎日少なくても日本酒三合は呑んでた男がなぜか不意にどうしても断りきれない宴会のある時にだけしかたなくとことん呑むことにしたとても断酒とは言えないタイトルは俳句っぽい禁酒日記のようなもの。

馬刀の穴禁酒六日目の日が暮れる

野暮用を済ませ帰宅。あと1分玄関に入るのが遅れたらずぶ濡れであったところの私である。雷鳴は震災で半壊認定を受けた我が家の窓や壁を震わせ太ぶととした雷光に私の中の殺人鬼*までもが震えたかもしれないほど。光と同時の大爆音である。それでも腹が減っていた私はお好み焼きを焼いてもらい脇目も振らず一心不乱ひたすらに喰らいついているとカミさんがおもむろに冷蔵庫からエビスの缶ビールをそっと出してくれたではないか。熱々で口の中が焼けそうなところでのナイスタイミングよく冷えたビールではないか。ほんのついこの間までの私であれば迷うことなく「ありがとう。お好み焼きにはビールだよね。さすがだ。気がきくねぇ」「今夜はお休みだからもういいでしょう。どうぞ」であるのであるがあろうことか雷雨のせいか本日の私はちょっと違うのであった。「ありがとう。でもルートビア(私はノンアルコールのビール風姑息な飲料のことをそう呼んでいるのである。本当のルートビアさんにはごめんなさい)にしてもらえないかな」と自分でも気が動転したとしか思えない言葉が私の口をついて出たではないか。なんということ。かみさんも目が点である。そらみたまえ。挙げ句の果てには身体を心配されてしまうという体たらくである。それほどまでに私とアルコールは切っても切れない仲であったのか。苦笑せざるを得ない。さてもさてもである。あまりのことに雷雨も去って行きやがったか。ま、ビール自体はまだまだ賞味期限がだいぶあるので冷蔵庫の中で静かにその時が来るまで冷えていてもらおう。明日は朝から農作業ができる。天気もいいだろう。嵐とともに帰ってきた男は今夜も酒をあおらずに眠ってしまうのである。

 

*草を刈る私の中の殺人鬼f:id:hooqooh:20170501162132j:image